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どくどくどく、と血流が身体の中心に集まって、さっきのキスの余韻もあって急速に熱くなる。
いやいやいやちょっとまて
落ち着け俺こんなものは生理現象だ
それを理性で制御するのが人類だそれが男だ
ただの雄になってどうする。
不思議に思った慎さんが、俯こうとするのを慌てて片手で目隠しをした。
「ダメダメダメ。今下見たらダメ」
「……なんなんだよ」
「ちょっ、トイレ! トイレ行ってきます!」
慌ててトイレに駆け込んだ理由を、慎さんには気づかれなかったことが幸いだった。
少し経ってからトイレを出て来た俺に、慎さんが肩を揺らしながら「あの空気でいきなりトイレって。陽介さんらしいですね」と笑っていたけれど。
いやいやいや、空気理解してなかったのきっと貴女の方。
かなり危険だったから、というのは、敢えて黙っておいた。
※※※※※
終わり
※※※※※
ほんのちょっとのワンシーンでした。
折角書置きしてたシーンだったのに不要になったのでせめてと晒してみました。
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