彼シャツ×膝枕×生足=変態

4/7
前へ
/37ページ
次へ
すんすん、と鼻を鳴らしているとぱしん!と後頭部を叩かれた。 「くすぐったいから大人しくしてください!」 「……うぃっす」 うつ伏せで真琴さんの太股に伏せていると、つい唇で肌をくすぐりたくなる。 仕方なく、横向きになって真琴さんのお腹の方へ顔をすりよせた。 ちらっと上を向くと、耳まで真っ赤な仏頂面で唇を噛みながら俺を見下ろしている。 ああ、めっちゃ幸せだ。 「歯は痛くないですか」 「痛いけど幸せです」 そう言うと、ふっと溜め息が落ちてきて、手が俺の髪をなで始めた。 「気持ちいいっす……」 「はいはい」 「髪の毛も太股も」 つるつるしてすべすべして、真琴さんの手が優しくて、気持ちいい。 ほんとに、綺麗な肌。 触り心地もだけど、黒子も痣もなく、たまに俺がキスマーク付けすぎて真琴さんに怒られるくらいだ。 あ、それと。 他にはまったくないのに、一ヵ所だけ黒子の位置を知っている。 「ちょっ、指潜らせないで、くすぐったい!」 「真琴さん、ここ、黒子あるの知ってます?」 畳まれた右足の膝の裏に指を潜らせて、黒子の位置を示してくんくんと指を曲げた。 「そうなんですか? 知らない、そんなとこ見ないから」
/37ページ

最初のコメントを投稿しよう!

472人が本棚に入れています
本棚に追加