472人が本棚に入れています
本棚に追加
今年に入って、急速に仲良しになった真琴ちゃんは、ものすごく良い子だ。
なんていうか、なんでも額面通りに受け止めるというか、柔軟性がないというか、結構しんどい生き方をしてるんじゃないだろうかと思うけど、見ていて面白い。
そして、今更こんなことを言う資格はないけれど。
陽ちゃんと一緒にいるとこを見ると、時々すごく羨ましい。
「大体さあ。真琴ちゃんは、真面目に考えすぎだと思うの」
「そうでしょうか」
「そうだよ、私だって触られたくないテンションの時とかあるよ。まあ……さすがにベッドから蹴落としたりはしないけどぉ」
「うっ……」
ほら。
ちょっとチクって言ったくらいで、すぐに凹んじゃうの。
けどさあ。
いいじゃん?
凹んだら陽ちゃんが必ずカバーしてくれるんだし、幸せになれるんじゃないかなぁ。
事実、先日大泣きしていた別れ話がいつのまにか婚約に発展していたし。
全く、心配損というやつだ。
でも二人なら、幸せだろう、間違いなく。
だけど、それを聞いて私もそろそろ、自分の身の振り方を考えなければならないな、と思うようになった。
最初のコメントを投稿しよう!