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「はっ!」
漸く最後の一人を倒したシークは、辺りを見渡した。
気付けば先程の広場からは随分と離れた場所に居る。
当然、大司教…クルスの姿はとっくに見えないが、シークは相手の居場所は判っていた。
先程のやり取りの際に、目印の代わりになるマナを付着させていたのである。
「ま、しなくとも行き先の見当は付くんだが。」
シークはそう言って、マナの気配を感じる方角、教会の建物がある方をじっと見詰めた。
中央から脱け出されたら厄介だ。
シークは駆け出す。
少し走ったところで、教会の入口が見えてきた。
中から修道士が出てくるのが見えたが、シークは構うことなく走り続ける。
「うわぁっ!?」
シークの姿に足を止めていた修道士達を突き飛ばし、中へ駆け込む。
…あっちか。
気配を察知し、建物の中をずんずんと進んでいく。
やがて、入口を護衛が立ち塞がる場所まで辿り着いた。
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