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やってしまった…。
内心で己の軽率な行動を後悔しつつ、しかしすぐに次の行動へと考えを切り替える。
降り立った場所は、家と家との間。
屋根の上でなかったことに一先ず安堵する。
目の前には、街の中心へと続くであろう道が有り、先程聞こえてきた歓声もそちらから未だ届いてくる。
「…行くか。」
気持ちを引き締めて、ゆっくりと歩を進めていく。
街の中心、その広場が見えてきたのとほぼ同時に、シークは目的の人物の姿を捉えた。
街の人々に囲まれる形で、その人物は何か演説のようなことをしている。
「…やはり、か。」
そんな相手を、暫く遠くから注視していたシークは、何かを納得したように呟いた。
そして、再びゆっくりと、しかし確かな足取りで、シークは壁のような人々を掻き分けながら中心へと近付いていく。
怪訝な表情を浮かべる相手を無視し続けながら進み、シークはとうとう壁を抜け、最前列まで到達した。
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