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ゆるきゃりさんは、見取り図の住人にLOLさんが刃物で刺される寸での所を、木馬で救出した。
前回のバトルでは、この状況から戦力を分断されている。回復役のLOLさんを狙われたんだ。LOLさんを攻撃するプレイヤーから守らなければならない。
かといって散り散りに戦えば、ダメージを受けた相手がタッチしてしまう可能性もある。この画面の死角は控えのメンバーだ。タッチをされるとバトルは振り出しに戻される。
トーサンとともちさんを動かして、ひとりずつ格好撃破していくしかない。
「トーサン、ともちさん、ゆるきゃりさんとLOLさんを援護して」
声をかけて、スタメンの四人全員を青く光らせた。
合図に気付いたのか、トーサンとともちさんは同時に動き出す。
「オ、オ、オ、ゲロンザフロー!」
「ランラ、ランラ、ララララっ!」
ゆるきゃりさんの木馬に近いパンみなを、トーサンとともちさんで挟み撃ちにする。タッチされる前に確実にひとりずつ倒さないと。もう一人のメンバーはまだ動いていない。
呪文次第では、戦況をひっくり返される可能性もあるからこちらもマークしておかないと。
メンバーたちの画面が自分の操作キャラにフォーカスするバトルでは、こうやって各々の死角をカバーする必要がある。これが元ギルドマスターみんとが今まで見てきた世界であり、あさむねさんから教わって来たことだったのか。
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