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「チキチキブン、チキチキブン、チキチキブン......」
みんなの声援で、チャージされた攻撃力でもう一発。
フレイムタンを構え直して、駆け出すと横一文字に大きく凪ぎ払う。ひときわ派手なエフェクトの演出が出た割りにダメージは80しか与えられない。
もっと大きなダメージを与えるべく、みんなが再び声援を送り、攻撃力をチャージする。
ダ・ピンチの城もわたしの攻撃を待つのに飽きたのか波道砲で攻撃をして来た!
異名覚醒に応援がプラスされたわたしに、どれだけ波道砲のダメージを凌げるかわからないが「えくれあ、ブロック!」と声をかける。
そんなわたしを心配してか、ゆるきゃりさんが木馬でカウンターに出た。
「ゆるきゃりさん、へ......?」
違うっ!
ゆるきゃりさんは、木馬が波道砲に届く前にそれを真っ正面から受けて、5000のダメージを被ると戦闘不能に。
わたしの攻撃のチャンスを作る為に、わたしを活かす為に、敢えて波道砲の盾になったの?
ゆるきゃりさんの意志がえくれあに届いたように、えくれあのグラフィックは一段と青白く点滅する。
体はそこになくても、魂だけになっても、ずっと一緒に戦うことをゆるきゃりさんは選んだ。それは以心伝心したようにバトルマップにいるメンバーの暗黙の了解となった。
キャッスルゴーレムは次の一発を撃つべく、髑髏の口にエネルギーを溜め始める。
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