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「アプリでは良く起こるんです。ログインが混んでしまうと、フリーズが掛かってしまうのが。取り分け年末年始に起こりやすい事故でもあるんですがね」
確かに、サーバーからの応答時間が長過ぎると、ログイン出来ないことは他のサイトでもよくある。
ぼったーさんは、それでフリーメイ村との最終決戦が未消化にならないようにしてくれたんだ。
「喜ぶって言うのは?」
「声なき魔道士たちのうたを声なき魔道士たちのうたで対抗せずに戦って、その上で勝利したんです。これはゲームシステムにおいて、ユーザーにフェアであることを証明したことになります」
「それは......」
ユーザーに対してフェアでありたい、ぼったーさんの信条だ。
「あいつの気持ちを組んだことにもなるんです。新たな可能性として、プレイヤーは決して数字で倒せないことも、あなた達は提示してくれました」
数字で人は殺せない、か。なんか良い響きだ。
「そんなつもりでは......」
「まあ、私たちもまた考えなければいけませんがね。これからマジックヴォイスは、ガラケーにも対応していきますし、ますますユーザーも増えてくるでしょう。それではこれで」
なんだか意味深な言葉を残して、ひょうたさんは掲示版から退室した。
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