48人が本棚に入れています
本棚に追加
/167ページ
異名覚醒で妖刀と化したゲタンさんの刀は光学残像を描きながら、トーサンに斬りかかる。
一歩でもタイミングを違えれば、体力の半分は削られるゲタンさんの妖刀斬り。それを、トーサンは軽快なバックステップでそれを紙一重で回避してカウンターを狙う。
猪突猛進だったトーサンの戦い方が、先日のバトルを経て進歩してる。突っ込んで負けていたトーサンとはまるで別人だ。
一歩も譲らない対決に、テンプる騎士団とみんときゃんでぃーずの陣営から盛大な応援の声がかけられ、ゲタンさんとトーサンのグラフィックを青白く光らせる。スマートフォンの外で二人に声援を送るみんなの姿が目に浮かぶ。
「スペシャル、サンクス......」
次にシルエットが綺麗な黒のチェスターコートに、グレーのニットスヌードを合わせて、スキニーのパンツとポストマンブーツで決めた焼プリンさんが動いた。
焼プリンさんが召喚したのは、このゲームにはアンナチュラルとも言える自動車だ。よく見ると、運転席にはハンドルが付いてない。
焼プリンさんは早速、魔法の自動車に乗り込みゲタンさんとの合体呪文を始めた。ボンネットに鎧武者を乗せてトーサンに突進する。
「アサカ、ヨシムネサン!」
それに反応して、ゆるきゃりさんが呪文を詠唱。
ファッションはそのままながらも、額にサングラス、左耳には金のイヤリングと小物をプラスしている。
木馬を召喚し、トーサンとの合体呪文で応戦すると、滑らかなコーナリングで弧を描きながら、魔道車の追撃を回避し、カウンターを狙う。
ゆるきゃりさんの、木馬のドライビングテクニックは何時見ても凄いけど、焼プリンさんの車の運転技術も凄いっ!
方輪走行でゆるきゃりさんのカウンターを交わしつつも、右前輪だけの一輪走行でカウンター返しを狙っている。
最初のコメントを投稿しよう!