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凍りついたこの世界に、一筋の火が灯る。
氷が溶けて動き出す、ここに生きる命たち。
どんな雪でも、雷でも、けして消えない炎。
優しくて、強くて、頼りないけど守ってあげたくてぼくらは今歌い出す。
心ない声じゃ届かない、心ある君の肖像に。
たとえ喉が張り裂けても、ぼくらはずっと歌うよ。
声なき魔道士たちのうたを。
ずっとひとりでやってきた、誰にもわからないような場所で。
君と出会いやがてぼくは、ひとりでないことを知る。
声を掛け合うことで何時しか、繋がってると信じた。強くなれた気がする。
どこにいたって、何をしていてもそれはずっと、変わらない。
だから、たとえぼくがいなくなっても泣かないでいて欲しい。
この世界からぼくがいなくなっても、ぼくの声はずっと共にあること、どうか忘れないで。
一緒に旅した時のこと、思い出してね。君はもう一人じゃないから。
ぼくらはこの歌で繋がってるんだよ、この声なき魔道士たちの歌で。
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