暗殺者が仲間になった

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 「絶対に口外しないと約束するっ!」  「よっさ! ほいじゃが気になるね。どうしてフリーメイ村は、ランク圏外のうちのギルドと対戦しようと思ったんか」  みんとさんは疑問を口にした。  わたしの場合、運営のぼったーさんがランク外のギルドに加入するようにと、アドバイスしてくれたのがきっかけだけど。 ランク圏外のギルドは、目立たないから狙って検索することは出来ない。フリーメイ村とみんときゃんでぃーずが邂逅する確率はかなり低い筈。  「ランク圏外になるまでのギルドを、以前から知ってるとか、ですかね?」  わたしは思わず意見した。  かつてはギルドランク2位だったギルドなら、知名度は高いから、名前で検索すればここに辿り着けたり、対戦履歴があれば名前で探しやすかったりする。  「だったら尚更疑問ね」  ゆるきゃりさんは腑に落ちないようだった。  「どういうことです?」  「実は、ランク上位に食い込むにはちょっとした裏技があるって聞いたことがあるのよね」  ゆるきゃりさんの説明では、ギルドランクの基準になる戦績は、自分より弱い相手とずっと戦い続ければ誰でも三ケタはいけるらしい。 野球のリーグ戦と言えば分かりやすいけど、そうやって上位に食い込んだギルドが必ずしも強いと言う訳でないが、その影響でランク下位になったギルドは強かった可能性もある。 フリーメイ村は予め、うちの情報を持っていて、何らかの目的を持って近付いて来たとしか考えられないと言う。  「でも、フリメソは初対面のギルドの筈じゃない?」  ともちさんの言う通り、フリーメイ村のメンバーはみんな初対面だ。  「うちの情報持った誰かが、フリーメイ村に渡ったなら、有り得る話だ。でも誰なんだ? そのスパイは?」  トーサンは疑問を口にした。
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