暗殺者が仲間になった

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 ともちさんの攻撃をモロに受けてしまうっ!  そう思った刹那、えくれあは自動でともちさんにカウンター攻撃を放ち、キンと剣が衝突する乾いた音をさせた。 わたしは、ともちさんの名前を意図的に呼んでないのにどうして? 先程「ともちさんは~」と呟いたのが、音声入力になりゲームの中で反映されたのかも知れない。  煉瓦の高台からジャンプ攻撃したともちさんは、新たに煉瓦のブロックを隆起させてそれに飛び乗ると、詠唱の続きを始めた。  「イノベッキョ、アワナエン!」  高所を移動しながら、ダメージの高い一撃を狙う立体戦法だ。 何故か"行くわよ、えくれあちゃん"と言われたような気になり「はい、ともちさん!」と返事をすると、上空から斬りかかって来るともちさんにカウンターを狙う。 ともちさんは空中でも、まるで軽業のようにミニスカートを舞わせながら、フレイムタンのカウンターをきっちりガードする。  一体どうやったら、あんな戦い方が出来るんだろう? 「名前を持つものは全てプレイヤーの肉声に反応する」この世界で、現時点で呼べる名前は、えくれあと、ともちさんと、15大福さんの三つしかない筈なんだけど。他に名前を持つものと言うと、対戦マップ"サンデリテ大通り"しか思い当たらない。 考えられるのは、マップの名前を音声入力して、地形を動かしたこと。 そう考えると、昨日のバトルでメンバー全員は"クロッセオ"の音声入力をしていないし、ぼったーさんに至っては"ナイトウォーカー通り"ではしていないのが不思議だが。  タッチした時みたいに試してみる価値はありそうだ。
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