声なき魔導士たちのうた

激レアさんが現れた

　木馬の体当たりがヒットする寸での所で、あさむねさんはスパークのようにジャンプして、後ろに乗っているともちさんにライトニングソードを頭上から一振り。

ゆるきゃりさんは木馬を傾かせながら、紙一重で交わし、カウンターを狙うけど、空中から着地したあさむねさんは振り向きざまにライトニングソードを一閃で更にカウンターを被せて来る。

ともちさんは咄嗟にハートの盾でブロックし、ガンと鈍い音を響かせた。先日の練習でレベルアップした為かハートの盾が少しサイズアップしたように見える。

　「早く修復して、早くっ！」

　スペルたちの修復がじれったく感じた。

　完全に修復すれば、あさむねさんとまた戦えるのに。

　「チョンチョン、チョダブニ」

　タクトさんが動き始めた。

　紫色のキスマークをみんとさんにヒラヒラと飛ばしていく。みんとさんは呪文を使って対抗する様子がないけど、どうしたの？

　「嘘でしょ？」

　みんとさんのスペルたちは、わたしと同じように修復待ちの状態だ。

まさか、二刀流の合体呪文は、かけた相手が無防備な状態になってしまうデメリットがあるの？　タッチはしなかったのかと思ったが、したらわたしが折角受け取ったアイスブランドも同時に消えてしまうんだ。