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ゆるきゃりさんは、カオルさんがカウンターで操って来るアイスドラゴンの攻撃を木馬をサイドに滑らせながら回避し、カオルさんとの距離を縮める。
カオルさんはアイスドラゴンで木馬を追尾させながら、更なるカウンターを狙ってくる。
少しでもタイミングがずれると、氷のドラゴンに丸飲みにされてしまいそうな距離の攻防が続く。けれど、観ているだけじゃ練習にならない。
「ミチ、ミチガチョロン!」
わたしは意を決して、呪文のつづきを詠唱しフレイムタンを構え直し、カオルさんの立っているポイントへ駆け出した。
アイスドラゴンはゆるきゃりさんの木馬の前でくいと滑らかに角度を変えて、わたしにカウンターを仕掛けて来る。わたしも負けじとカウンター返しに出る為、カオルさんの名前を叫ぶ。
わたしとゆるきゃりさんで、カオルさんを挟み撃ちにする形でカウンターの奪い合いになるが、この感覚は、トリプルキラーと対戦した時に凄く似ている......
ここは、さっきタクトさんから教えて貰った、カウンタータッチで対抗するしかなさそうだ。
「トーサン、お願いっ!」
トーサンに声をかけてみるが、えくれあはタッチしない。
「なんで? まっくGさん、出て!」
まっくGさんは現れない。どうしたのみんな? なんでタッチしないの?
「15大福さん、助けてっ!」
15大福さんもだ。三名続けてタッチに反応がない。
控えにいる筈なのに、反応がないってまさか、わたしとゆるきゃりさん達が戦っている間に戦闘不能にされてしまったの?
カメラアングルを動かしてみると、あさむねさんのライトニングソードの一閃を受けて、モアイ像から落下するまっくGさんの姿が見えた。
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