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「ヤギブダラ、モドモヨラ......」
カオルさんはえくれあに止めを刺すべく、呪文のつづきを詠唱し、アイスドラゴンをこちらに向かわせて来る。
度重なる危機的状況に、何度も逆転を試みて来たけど、テンプる騎士団にはそのどれもが通用しなかった。このギルドのひとたちは使う呪文から合体魔法の組み合わせに至るまで、ちゃんと作戦を組んでバトルしているんだ。
今のわたしたちで勝てるわけがない。
不意に、えくれあのグラフィックが一瞬白く光った。
「これは......」
誰かがえくれあの異名"逆転のボンバーガール"を呼んで覚醒させたんだ。
えくれあを取り囲む赤いスペルたちは、激しく燃え盛りながらフレイムタンに集まっていくと、ボッと巨大な炎を作りだし、バスターソードのようなサイズに変化した。
えくれあのグラフィックはその後も白と青に点滅し続ける。
ギルドのみんなが応援してくれているんだ「逆転のボンバーガール、えくれあ頑張れ」って。スマホ越しにわたしに声をかけてくれているのが目に浮かぶっ!
「みんな......」
テンプる騎士団のメンバーさんも、メンバーチェンジをし始めた。練習は次の段階にステップアップしたということなのか。
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