笛ラムネ

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笛ラムネ

「おーい、キツネ。 今日も買ってきたぞー」 英治は買い物袋を持って腰掛ける。 そこにはきつねのお面を被った 妖怪のキツネが退屈そうに寝転がっていた。 「お? なんだ、エイジ? 今日は何を持ってきたのだ?」 「今日は面白い駄菓子だ」 と、袋から笛ラムネを取り出すと一つキツネに渡した。 「今度は爆発せんだろうな?  顔がふーせんがむに襲われるなんて勘弁じゃぞ? お?」 「安心しろ、爆発もしないし冷たくもない。  口で咥えて吹いてみな」 渋々、キツネは口に咥え息を吹きかけてみると 綺麗な音色がラムネから奏でられた。 「お、良い音色じゃんか!」 「もっと吹いてみるぞ!」 ピーヒャラと綺麗な音色を響かせるキツネ すると、ガサゴソと近くの草むらが動いた。 「うわあっ! なんだこりゃ!?」 英治がキョロキョロしていると、 近くの草むらからひょっこりと狐が現れた。それも何十匹も。
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