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八郎は少し苦笑して、首を傾げた。
『さあ、もう中へ入りましょう?鼻まで真っ赤ですよ?』
『でも、しゅーすけさんおこってないかな?』
『大丈夫ですよ。あの後、戻ってきたおふでさんに『なんて事をするんですかっ!雪が積もっていなかったら怪我をしてましたよっ!!』って怒られてましたから。』
あぁ。怒られてる周助さんが目に浮かぶよ。
『はくー。もう中に入ろう?』
『えー。あとすこしでほんものの雪だるまできるのに!?』
本物のって何よ!?
『げっ!!はく!!これ、さつじんじけ『じけんじゃないから!!』ん。』
兄弟子が雪山の中に顔だけ出して埋ってました。
『だ、大丈夫ですか?』
『おー。そー見えるかぁ!!こら!?』
あ、元気そうだな。
『どーしてこうなったの?』
『あはははは!!きのしたに立ってたから上にゆきだまなげてやった!!』
あー。お可哀想に。
『同情すんな。余計辛くなる。』
『寒くないですか?すごいですねっ!!』
八郎!?いや、寒いよね!!したくて雪だるまになったわけじゃないよね!?
『はく?そろそろ出してあげようよ。』
唇の色青いよ?
『しょうがないなぁ。せいっ!!』
『はくぅ!?』
『白くんっ!?』
白蓮は本物の雪だるまに蹴りを入れた。
そして、無事に?生還した兄弟子は勇さんにお風呂へと運ばれました。
その夜──────
『へーーぃっくしょーーーーん!!』
『うぇぇぇえ。さむい~。あつい~。おみずぅ~。あたまいたいぃ~。』
仲良く風邪を引きました。
『わりかったな。放り出して、ほら、[石田散薬]飲んどけ。』
『あなたっ!!子供に何を飲ませようとしてるんですかっ!!』
『いや、薬をだな。』
『あーなーたーー!!』
『すまん。』
周助さん。ゆっくり寝させて下さい。
そしてまだ、お酒は飲めません。
おやすみなさい。
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