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一人になったマコは火の番をしながらぼんやりと母君の事を思い出しておった。
「お母さん…あたし、お母さんがいなくなってからずっとカレー作り続けてるよ。またみんなで一緒に食べたいな…」
すると、突然マコを激しい睡魔が襲ったのじゃ。
本人もこの時の事はひどく曖昧らしい。
「あ…あれ?どうしたんだろ…眠…い…」
マコはそのまま睡魔に負けて、眠り込んでしまったのじゃ。
どれ程の時間寝ておったのか本人もわからぬらしいが、ふと突然、何かが体から離れたように目が覚めたそうじゃ。
「ん…あれ?ヨミ…?まだ帰ってきてないか…あ!そうだ!火!カレーが焦げちゃう!」
慌てて体を起こそうとしたマコの前に、懐かしい匂いと共に、優しく温かいそれは姿を現したのじゃ。
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