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「お料理、上手になったわね。」
「うん。」
「もう少し火を弱めて、ルーを加えればもっとおいしくなるわよ。焦がさないように気を付けなさい。」
「うん。」
信じられん事に、マコは亡き母君にカレーの作り方を教わり、一緒に料理をしながら話したそうじゃ。
どれほどの間そうしていたかは分からんらしいが、儂とマコの家はそう離れてはおらんかった。
儂が家から菓子を持って戻るまで、おそらく数分。
その間にマコが居眠りをし、時間のかかるカレーを母君に教わりながら作ったというのはどう考えても不自然じゃった。
儂がマコの家に戻ると、マコは台所の椅子にもたれて眠っておった。
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