第4話 晩夏の鎮魂花

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「マコ!マコ!おい、マコ!」 「ん…ヨミ…」 マコの目にはじっとりと涙が浮かんでいた。 「ヨミ…お母さんが…お母さんが…」 儂はこの後、初めてマコから事の一切を聞いたのじゃ。 「夢…だったのではないかの?儂が戻るまでの数分にあった出来事とは思えんのう。」 「あたしも…なんだか時間の感覚がおかしいよ。確かに実感はあるのに、遠い感じ。あ!そうだ!カレー!」 もしも全てが夢なら、カレーはマコの居眠りによって焦げているはずじゃ。しかし… 「火が消えてる…」 マコは恐る恐る鍋の蓋を開けた。するとカレーは見事に完成しておった。 香ばしい香りが何よりの証拠じゃった。 マコはカレーを少しすくい、口に運ぶ。 「これ…これだよ…ヨミ…これ…お母さんのカレーだ…!」
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