491人が本棚に入れています
本棚に追加
さらっと答える黄道に
「…最初からはっきりそう言えば良いじゃない」
美沙はぼそりと呟いた。
しかし
美沙の呟きを軽く無視して
「俺はーー【逢いたいヒトに会える】とは本気で思ってはいない。…だが、新聞に載るぐらいだ。何人もが同じ体験をしている事には違いない」
珈琲を一口飲んで黄道は続ける。「小湊も、その『ピーちゃん』とやらに本気で会いたいんだろう?」
「はい」
美沙は頷いた。
その横で
「…興味はないけどさ…おばさん…」
食事をし終えた圭一郎は
「…その『ピーちゃん』になにをしたの?」
「…え……?」
美沙の表情を見ながら言う。「そんなに気にしてるなんてさ。珍しいじゃん」
最初のコメントを投稿しよう!