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「それでは失礼します。晴菜、機会があったらまたお会いしましょう。」
「そうだね。また会えるのを楽しみにしてるよ♪」
「「黄泉君、またね。」」
僕らは挨拶を交わして別れた。
「黄泉ちゃん、どうだった?」
母、兄と合流して、母が尋ねてきた。
「月詠様とお会いしました♪」
「そうなの?凄いわね!」
母は喜んでいるようだ。
「飛雷家の坊ちゃまにも逢いましたよ…。」
「そう…。」
飛雷家とは仲が悪いし、競合相手だし、でなるべく顔合わせたくなかったんだよね。
「まあ、でも、天道家のお嬢様と仲良くなれたよ♪」
「良かったわね♪黄泉ちゃんは、社交界に顔出してないから、知っている人少ないじゃない?」
「そうですね…。」
この国で生きて行く上で、貴族を敵に回すということは避けなければいけないことである。
「まあ、黄泉ちゃんはまだ10歳だからこれから何ともなるわよ。」
「はい。」
皇都内某所……
「おい、お前ら、夜神家のガキに好き勝手にさせる訳にいかんぞ!」
柄の悪い男達が集まっている、中には見知った者も混じっているが…。
「飛雷家の坊ちゃん、三田家の坊ちゃん、伍代家の坊ちゃん、よろしいですか?」
「構わん、今夜決行だ。21時集合だ。」
「はい!」
彼らは散り散りに別れていった。
「(夜神黄泉、我々を蔑ろにしたこと後悔させてやる!)」
「お帰りなさいませ、奥様、偉智弥様、黄泉様。」
「「「ただいま。」」」
僕らは領家屋敷に戻った。
「夕食迄お時間ございますが、いかがされますか?」
執事さんが尋ねる。
「部屋で休ませていただきますわ。」
母が答える。
「かしこまりました。それでは、夕食の準備整いましたらお呼びさせていただきます。」
「よろしくお願いします。」
僕らは部屋で休憩することにした。
「(マスター?)」
「(何、リリス?)」
「(マスターに良からぬ企みを交わしている者達がいるようです。)」
「(確かに、嫉妬や強欲の気配感じたけど、僕に対するものだったのか…。)」
「(どうされます、マスター?)」
「(迎え撃つさ、しかし、こちらから仕掛けてはいけないから。仕掛けて来るのを待つしかない。)」
「(リリスやベルフェゴルの魔力を借りるよ。僕だけでは継続に集中できないからね。)」
「(かしこまりました。)」
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