あの世の一歩手前

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・・?どういうこと??? 「お前に会いたかった。ずっと・・・。だから、俺は お前に会いに来たんだよ・・」 うそ・・・・・? 「ひかり・・・」 彼の手が私の肩にかかろうとした けど、次の瞬間 すっと私の肩をすり抜けた ・・・ 触れないんだ・・・・私たち ポトッと落ちた彼の手を2人で見つめる 「マジかよ・・・」 健斗の声が震えてる 「・・から・・・」 ・・・?声が小さくて聞こえない 「なに?」 「だから!!生きてるうちに会いたかったんだよ!」 そう大きい声で叫ぶと、彼はふっと消えてしまった ・・・?!! 「健斗?!!!」 周りを見渡しても誰もいない 下を見ても私の亡骸だけで 親族が葬儀の準備をしているようだった 「健斗??!お願い、出てきて?!」 何度呼んでも、健斗は出てこなかった やだ・・・一人にしないで・・・・ 泣きそうになりながら、私はハッとある嫌な考えが頭をよぎった まさか・・・ 思い残し・・・私に会えた事で思い残しが無くなったから・・・成仏しちゃったの・・・? ちょっと、待って!!! 「健斗!!!置いていかないで!!!」 泣きながら私は叫んだ でも、この日 健斗は戻ってこなかった
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