あの世の一歩手前

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「お前、女子高生かよ。マジうるせー。」 お・・・お化けが・・・・お・・怒ってる・・・ 呪われる・・・・・!!? 「ご・・・ごめんなさい・・呪わないで・・・!!成仏してください・・・!!」 「お前に言われたくねーよ。」 ・・・? 「あ。そっか。私も死んだんだった」 急に恐怖が吹っ飛んだ ケロッとした私が顔を上げると 血だらけの男が「プッ」と笑った 「あ。笑った」 お化けが笑うのが意外で思わず言うと 「言っておくけど、お前もお化けだからな」 「え?!!」 私もこのまま成仏できないの・・? 両手両足を見ていると 「ぶはっ!!お前、本当にマヌケだな!!」 血だらけ男が爆笑しだした こんなに愉快なお化けもいるんだ・・・ 唖然としている私に 男が 「お前、何かこの世に思い残しあるんじゃね?だから、すぐに成仏できてないんだよ」 ・・・そうなの・・・? 自分の思い残しに全く思いあたらない私は首をひねる んーーーー。 んーーー???? 「あ。昨日買った高いプリン冷蔵庫に入れたまま死んじゃった!!」 「ぶはっ!!あははは!!お前そんな事で成仏できねーの?マジで馬鹿なんだけど!!」 だって・・バイトの後のご褒美にしようと思ってたんだもん・・・・ ムクれる私をみて ヒーヒー言いながら、彼は私に近づいてきた もう、血にも慣れてきたし・・・
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