あの世の一歩手前

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さっきまで驚かされてた私は もう、怖くないもんねーっと言いたげな どや顔で待ってると 「お前・・・ひかりだろ?」 ・・・・? 「はい?なんで私の事知ってるの??お化けは名前も透視できるの?!」 なんで、私の名前知ってるの?!超怖いんですけど!! ちょっと後ずさりしながら聞くと 「俺、健斗。」 血だらけで顔に殆どかかっていた長めの前髪を ガバッと掻き揚げた ・・・。 ・・・・・・・・・。 ・・・・・・・・・・・・ぇ。 「・・ぇ・・ぇ・・・・ええええええええええええ?!!!!!」 う・・・・嘘でしょぉ?! お化けは誰かに化けることもできるの?! 半ば信じられない気持ちで固まってると 「俺も昨日事故に遭ったんだよ。俺はバイクだったから即死っぽいけどな」 あ・・・開いた口が塞がりません・・・・ 「う・・・嘘でしょ?本当は全然違うお化けで、健斗に化けてるんでしょ・・・?」 「いや、本物だって」 ・・・う・・・うそだぁ・・・・ 「ひかりのホクロの位置も覚えてるよ」 私の腰の下・・・お尻ギリギリのところにあるホクロをトントン・・と指差す 「な!!変態!!お化けだからって私の死体が着替えるの覗いてたんでしょ!!?」 「ばっ!!違うって!!」 嘘だ・・・信じたくない・・・ 健斗が死んじゃったなんて・・・ 涙が溢れてくる 「ひかり・・・お前 高校の卒業のとき俺の靴箱に手紙いれたろ?」 ・・・・・!! な・・・なんで、そんなことお化けが知ってるのよ・・・
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