出席番号 6番と4番②

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「うーん、うん、そうだな。うん。よし、席替えするぞ」 「よっしゃー!」 その担任の言葉に席から立ち上がり諸手を挙げて喜ぶ俺の後ろで小さな舌打ちが聞こえた気がした。 横の下田君もあたりをきょろきょろしているから、多分気がしたんじゃなくて聞こえたんだ。 俺の後ろで舌打ちをしている俺の大嫌いな奴。江澤。 見た目も良いし、身長も高い。 存在全てで俺を否定しているような奴だから嫌いになるのは必然だろう。 そして……一番後ろの席という特等席を俺から奪った存在なのだ。 3-B、出席番号 4番。なのに身長の所為で窓側の前から6番目の江澤。 3-B、出席番号 6番。なぜか窓側の前から5番目の俺。 今日どうやら俺は江澤との奇妙な前後関係に終わりを告げられるらしい。
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