3人が本棚に入れています
本棚に追加
夜景がよく見える丘の天辺で、やっと伸ばせた手足を瞬く星空に解き放つ。
後をついてきた森永さんが、なげかけた言葉を途中で止めたまた呆然と僕を見上げていた。
「僕と結婚してくれますか」
彼女が見とれていた僕の後ろに飛来した大きな光の塊から目をそらし、差し出した僕の右手をとってくれた。
「よろしくお願いします」
微笑んで涙を零す僕らを光が包む、彼女を抱きしめると、宙に舞い宇宙船に吸い込まれていった。
故郷を目指してもいい、彼女の目的のために全てを捧げてもいい、彼女さえいればあての無い旅だとしても続けていける。
彼女との出逢い、それは偶然でも必然でもない運命なのだと信じた。
最初のコメントを投稿しよう!