3/8世界

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発達した文明人のいる星、それはただの思い込みだったのだろうか?元々この星に文明人はいない、いやそんなはずはない、ここ飛行場だろ、それでも不安感が拭えない、それとも余りにも異星交流が珍しくなく異星人の受け入れはフリーになっているのだろうか。 さらに声を張り上げる。 「すいませーん、どなたか、この星、いやこのコミューン代表の方はいませんか」 返事はない。 困ったな、察するところ文明レベルは五段階評価の三、偏った進化をしているのかと憶測した、辺境惑星とも言えなくもないが星ごとに文明の隔たりはままあることだが。 「じ、事前に送ったメッセージを受け取ったマスコミの方はいないのですか」 愚痴るように言葉をこぼす。 僕の旅はこんな形で終わるのだろうか。 夜のとばりのかかり始めた無人の空港、行政機関の人はおろかマスコミの人もこの星の人は誰一人いない。 出発前に妙な噂を聞いた、星によっては不当な検査、研究の対象物にされ存在自体を隠蔽される、そんな都市伝説まがいのファーストコンタクトでも、誰も相手をしてくれないよりかはマシだと思い始めた時。 「あ、あのっ、この街でFM局をやっています森永と言います、メ、メッセージをキャッチしました」
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