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外がオレンジ色に染まった頃、アパートを出た。
車に乗って向かった先はまだ秘密らしい。
もともとこの土地のことは全くわからないから、この方角に何があるかなんて知るはずもない。
窓から流れる景色を見ていると、オレンジ色の空がだんだん暗くなってきて、夜が近づいてきた。
「あとどれくらいで着くの?」
「そうだな、五分もあれば着くかな」
「ふーん。……あっ! 観覧車だ!」
少し離れたところに、ネオンで彩られた観覧車が見えてきた。
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