発病のトリガー〓

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失意の真田が左遷された毒性研究所は、病を治す新薬の悪いところ、つまり副作用を探す研究所である。言わば会社側に取っては目の上のコブである。そこの、所長ではなく副所長である。誰が見ても左遷である。将来嘱望されたエリートのお落ち目である。会社のヒソヒソ話では、真田と喋るな、悪い運がうつるんです、と陰口たたかれていた。
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