カルテ1ー2

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膚を撫でる冷えた空気。 なのに、独特の熱さを感じる人間の体温。 直接触れ合っているのはその部分だけなのに なんていうのか……久しぶりの感覚が湧き上がってきて 非常に困惑気味であります。 「……ね、陣内」 「なんですか、有馬さん」 「おかしいでしょ、どう考えたって」 「どうして?」 「いや、あんたさ考えてもみなよ」 真面目腐った顔には真面目で対抗するしかない、と踏んだ私は如何におかしな状況かをコンコンと説く。 「今、仕事中な訳よ。 こんなとこでさ、メジャーリーグ級の医者二人がよ?下半身丸出しとか有り得なくない?」 「いや、現に丸出しになってますけど」 ちょ、なに、コイツ。 自分の奇行は棚上げかよっ! 「忙しいんだからさ、早く戻れって訳よ」 「だから、直ぐ済みます」 「い、いや、いやいやいや、ちょっと待ってっ!!!」 あ、あぶあぶない! これ、あぶなっ! コイツ、馴れてるっ。 女の扱いに、慣れまくってる。 何処をどうしたらどうなるか、とか 普通に膝を割ろうとしてくる、とか 自分の目的を果たすための段取りがコイツの行動に現れていて しかも、医者の癖に、なに?? そのまま突っ込もうとしてるってな話だ!
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