カルテ4ー2

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疼くのはどこだ、と聞かれたらハッキリと言える。 容易い女だ。 たったこれだけのキスを反芻して キュウキュウと痛いくらいにその道をぬめらせるんだから。 でも、仕方ないじゃない。 この後どうなるか……知りたいし でもそれがあの香川かどうかは知らないけど。 気付いたら玄関で正座をしていた。 「に、にじゅうろく、で処女ってありなのかっ」 でも、経産婦って…… 「矛盾しまくってんだろう……」 ……私が金に魂を売って得たものは医師免許。 だけど失ったモノの方が多いような気がする。 これが 正しい出産の道を辿っていたとしたら…… 正しいって? 例えば恋愛して、好きな男ができて、整った生活環境で 「セックスして」 子供が出来て、出産して…… 女としての幸せを感じる事が出来るんだろうか。 ここにいる間じゅう、玄関のライトは点いたり消えたりを繰り返す。 「もー、そんな気なんて起きないかもしれない」 だけど確かにたったこれだけのキスで 私の子宮も、そこまでの道も大いに反応する。 「……何処かでヤレるチャンスなかったかなぁ」 呟いて溜め息を吐いた瞬間。 目の前のドアがガチャリと開く。 「ひいっ!」 「うっわ!なんだ、お前!」 私の悲鳴と香川の驚きがほぼ同時だった。
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