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勝手に締まるんだ。
香川の指に襞の一枚一枚が吸い付いていくのが
自分でも確かに分かった。
ゆっくりと円を描きながら浅いところでそれを繰り返す香川の指の動きを止めてしまおうかというくらいに、キツく絡む。
息がうまく吸えない。
緊張と興奮で頭は既に開化状態で視界が歪んだり
ボヤけたりを交互に展開する。
自分でスルには限界があった。
白石の家ではどこで見られているか分からないから尚更だ。
全く違ったモノが押し寄せてきて
濡れること濡れること…
マッチの炎くらいなら消せそうだ。
「ぁっ」
指が押し上げて引っ掻きながら上を滑って下りてきて、入り口でクルリと向きを反転させ密やかに震動を加えながら埋まってゆく。
「っ、ぁ」
考えられないような声を
まさか、香川に聞かせる事になるなんて
思ってもみなかった。
「ン」
ピクンと腰が跳ねて逃げ出そうとする私を
抱えた香川は厭らしく笑う。
「こんなにヨダレにまみれるくらい、うまいか?」
「ンっ」
「ほら、分かる?有馬」
まだまだゆっくり、じっくり、揉み解されるそこから誘いの甘い水を掬い、掻き出すように
わざとらしく、耳につく音を奏でる香川。
「もっと奧も触ってみようか」
「あ、」
「なぁ、有馬……」
「ゃ、ぃ、やぁ」
下に圧されて、筋肉を隔てた別の器官を触られているようで
それに抵抗するように力が入る。
勝手に、締め付けて、自分で制御出来ない。
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