カルテ6ー2

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危険な男だ。 こんな男が世の中にいたなんて知らないし。 いや、その他どんな男がいるのかも知らないけど。 私の周りにはあんまりイイ見本がいないような気がする。 親父→借金にまみれて娘を売る 白石→借金の返済の為、違法医療行為強要 先生→無免許医 ボス→元不倫相手 そして陣内。 素性の分からない、得たいの知れない男だ。 前戯もなしに言葉と拐(カドワ)かしで私を濡らし いきなりチン入して、自分の欲を満たす。 とんでもない男。 それで入っちゃう方もどうかってゆーね? いやいや、だって仕方ないじゃん。 どこもかしこも鷲掴みにされちまって 気持ちいんだもん。 「ダメじゃん」 「何がですか?」 もう寝られなくなって起き上がった私の隣で バランスバー、チョコ味を手にした陣内が 私に手渡したのはグレープフルーツジュース。 「はい、これ、あげます」 「…………」 これを私に飲ませてどうするつもりだ、おい陳内よ。 いつぞや、グレープフルーツでニオイツケをされて そのまま突っ込まれた記憶が蘇る。
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