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どうしよう。
どうしたら?
「……まさん、着きましたよ」
……これはヤバイ。
「有馬さん、着きました」
「あ、はい、はいはぃ」
ハッと気付いて、咄嗟に眠かったフリをする。
「有馬さん歩けます?」
「うん」
車を下りてピカピカに磨かれた車体にちょっと納得した。
メタリックに光る紫のボディは意外だったけど、エルグラよりもこっちのが陣内には合っている。
「綺麗な色……」
そこに映ったちょっと歪な自分の姿を見ながら
なんとなくショックだったのは
その歪んだ姿がホントの自分みたいに思えたからだ。
途中までは良かった。
金に目が眩み、人としての道を少しだけ逸れてたつもりが、元の道には戻れなくなってしまうくらいの逸れようで
罪を償っているつもりでも
実は全然そうじゃないんだ、と思ってしまう。
前途ある若者が言い寄ってくるのを良いことに
彼までも巻き込もうと言うのか。
「有馬さんのが、綺麗ですよ」
後ろに映った大きな陣内。
コンクリート剥き出しの建物の1階に収められた
でかいハイブリッド車に押し付けられた。
「ここで、シようか、有馬さん」
「は?」
「イれて、い?」
「何をバカなこ」
「有馬さん」
こんな丸見えなとこ、誰か通ったらアウトじゃない!
スリ、スリと擦り付けてくる
陣内の"オレはここでもモンスター"が急速にそのカタチを形成する。
「陣内!すと、ストップ!」
こんなところで勃ち上がるコイツもコイツだけど
こんな事されてなーんか股のあたりが異様にキュッキュと締まる私も私だ!
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