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「……有馬さん……」
どうして、ちょっと埋まるだけで
ノイズにエロスがまぶされるんだろうか。
粘り、ベタつくその音は耳を盛大に犯す。
自分のはしたなさをアホほど感じる。
そして、水は水を呼ぶ。
「じんない……」
「うん?」
「じんないっ」
「うん」
左足が、まだそこに残った衣類から抜かれて
見事な蛙開脚を見せる。
よく考えると“繋がる”ために
こんなにみっともない格好をするんだ、と改めて思う。
いや、思わされる。
陳内に。
くっそう……。
ぬるぬるの陥没を覆い隠す2枚の皮膚が
中央でパカリと割れて、剥き出しになった接点を見つめた陣内が呟いた。
先だけ。
でも、挿入(ハイ)っているのに……
「ね、有馬さん、挿入(イレ)ていい?」
柔らかな微笑みで、首を傾げながら
なのに膝を掴む掌にはささやかな力が込められて
私の感覚を惑わす。
どっちに気を取られていいのか……
ギュッと反り返ったモンスターが肉を弾き
浅い部分から飛び出した。
その瞬間の極まりないエロ画像が
口に溜まった唾液をゴクリと喉の下へ流し込む。
爛々とクリアに輝く甘い糸がツゥと私から引かれて
モンスターのカラダに伝い落ちていく。
「じんないっ、イレて」
膝を掴んだ陣内の掌に自分のを重ねた。
「はやく、ほし」
「あー、堪んね……」
息を吐き出す音に載せた陣内が
埋まった穴は途端に昇り詰める。
気持ちが昂ってフライングをした証拠だ。
“大会”はチャレンジャーの私の勝ち、だ。
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