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膨らむのを感じた。
鈍感な筈の沢山の襞が
恐ろしく鋭く変化を察知する。
……何事だ。
それなのに、訝しげな視線をこっちに添えて
私をグイ、と抱え起こした陣内。
自重で更に圧される子宮。
あっという間に酷い膨満感に支配されて
ね、有馬さん。
低く囁かれた途端。
「ぁ」
ヤバイ。
イク。
「じんないっ!」
しがみついて、奮える。
自分の中心から戦慄が放たれることに恐怖する。
もっと奮えたのは
それが全て甘美に変わっていくことだった。
呼吸さえそっちのけで
素晴らしく響く緊張と、余韻の残る弛緩を
陣内の肩に顔を埋めたままやり過ごした。
忘れていた酸素を取り込んだのは本能。
足りない、と吸い込んだ途端に下腹に力が入った。
「っ、ひっ」
陣内を締め上げる自分のキツさに
身体がパルスを流す。
まだ、奮えるか。
「有馬さん……」
身体を少しだけ浮かせて
埋まった私を下から覗き込み、頬を包む。
「有馬さん、こっち、見て」
見下ろした陣内は、整った見目に雄(オトコ)の色と匂いを纏っていて
眩暈のように眩む視界。
パチパチと爆ぜる何かの音が聞こえる。
「ん、なぃ」
「有馬さん、かなりヤバイこと言ったけど……」
もう、どうしていいか分からなかった。
ただそこに居るだけなのに
身体全部を陣内のシてヤったりモンスターに占領されているみたいで
息をするにも、力がどこに入るかが敏感すぎるくらいに跳ね返ってくる。
「じん」
「有馬さん、ちゃんと責任持てる?」
責任もなにも
いったいなんだっていうんだ。
「、ん、ん」
苦しくて、喚く身体を再度抱えた陣内が
私から抜け出し、囁いた。
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