カルテ8ー3

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「ちょっと!陣内!!」 「わあ!有馬先生!」 はい。久々出ました、出しました。 "陣内先生の首をぎゅうぎゅう締める有馬先生④" 救命に戻った私は、多分オペ上がりであろう陣内に飛びかかっていた。 ……惑わされるな、って落ち着くはずじゃなかったのかよ。 グダグダな態度が付け入る隙を与えるんなら グダグダは脱ぎ捨ててやる。 「っ、なんですか、有馬さん……」 襟首に寄せた手首を片方ずつ掴み そこから離そうとする陣内に 「あんた、やっぱなんか知ってんじゃん」 「はぁ?」 「嘘つき!」 「ちょ、っま、ぐえっ」 「有馬先生!離して離して!」 「だ、誰か!」 たちまち医局が賑わい、すったもんだをして 「わー!」 「有馬先生!」 結局…… 「今日の夕方までに3枚書きなさい!!」 師長に怒られまくった。 「なんでこんな目に合うのよっ」 「オレのセリフですよ」 「あんたが隠し事ばっかするからでしょうが」 「してないって!」 グリン、と右隣の陣内を見て 目を釣り上げる。 「私があの子の治療に関わらなきゃならない理由はなに!」 「……さあ」 「すっとぼけんな!」 「わかった、わかったから……」 がー!と、また牙を剥くと陣内がそれを見てクスリと笑った。
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