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早く
仕事に戻らなきゃいけない。
そんなの分かってるし。
だけど
これをどうやって収めろと言うんだ。
何度も何度も唇を押し付け
かといって、それ以上のことをする訳でもなく
ただ、押し付けて
離れて
押し付けて、離れる振りをして傾きを変える。
お互いがくっ付ける以上のことをしない。
先に進んでしまうと
きっと取り返しのつかないことに発展してしまうから。
最後の砦が働いている。
ダメ。
ダメだ、入り込んでも
絡ませても
通わせても
ダメ。
なんて瀬戸際の純潔なんだろう。
ダメ。
｢じんな｣
塞がれる度に想い
離される度に焦がれ
留まる度に疼く。
早い話がもう、グッチャグチャだ。
ドロドロの、じゅるじゅるだ。
｢じんないっ｣
涙が沢山溢れて
溢れては叫び
また、込み上げては散っていく。
この雄と寄り添うことはセーフティの中の危険。
護られていながらにして常に、狩られるかもしれない。危険。
だけど
｢じんないっ｣
離れられない。
陣内になら、悦んで狩られよう。
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