カルテ9ー2

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(※色々なことに気を付けながら読んでください) ちょっとしたエッロい映像撮影現場じゃない? ああ、嗤ってる、やっぱり嗤ってる…… つぶらなおちょぼ口が パクパクする、いや、させているのは陳内なんですが 今にも喋りだしそうだ。 「ちょっとペロ、ってしてみよっか」 「はぁ?!」 「あ、間違えたっ」 「ぶっ」 「あぶねぇ、鼻の穴裂けるとこでしたね」 見上げた陳内は物凄く真面目にすみません、と言いながら ザ・陳内を掴み、ゆるくゆるく擦る。 んなもんが鼻の穴に入ったらギネスだわ! バカ者! いや、こんな間抜けなギネス記録っていらんわっ! 「あー、マジ、ちょいペロして、有馬さん」 「いやっ、やだ!」 「約束したじゃないですか」 「してな」 唇にピタリと寄り添ったザ・陳内。 「出すだけでいいから……」 ちょうど目の高さに嗤うおちょぼ口が見えていて 思わずそこに見入ってしまって、目が寄る。 「有馬さん……べろ べろを出しなさい」 さっきよりも押し付けられた圧が増したのは 気の所為なんかじゃないぞ! 陣内が壁に手をついた。 しかも“ベロ”ってなんか、なんか 超、やらしっ。 “出しなさい”ってなんか、なんか、なんか、ひ、卑猥! なのに 私は言いなりで 先っちょを出した。 熱っぽい幹に触れたのは言うまでもなく 「あー、べろ……そのまま力抜いてて?」 動かない私と 動く陳内。 ずるんと引いたと思ったらおちょぼ口をこすり、こすり、擦りつけてきた。 「あぁー、これ、かなりいぃわ……」 ため息と共に吐き出された色っぽい声。 ……そんなに気持ちいいのか。 ……自分がベロベロされるのと同じか。 ……なるほど。 仕方がない。 陣内、きょ、今日だけだからなっ。
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