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驚愕の優しさ。
優しすぎて
焦れったいことすらも、気持ちいい。
私を啜り続ける陣内が奇術を魅せる。
舌でチリチリと舐めあげられて
ジンジンとする柔い痛みが実を弾けさせそうだ。
指に僅かな動きの変化をつけられて
襞も筋肉もドロりと流れ出てしまいそう。
跡形もなく溶けてしまいそうなほど熱が高くなるのに
溢れて止まらない湿潤。
「ん、なぃ」
割った膝の間にある黒い髪を掴み
力の入らない抵抗を見せて気怠さの中の濁流を感じる。
身体の表面よりも深いところの方が
その流れは速かった。
「有馬さん、身体の中の水、全部出そうだね」
厭らしげに艶に潤ったリップを
充血した赤い筋肉が這う。
悩ましくて
めちゃめちゃエロチシズムにかっ飛んでいた。
あわあわ、と震えるのは私の唇。
そこを舐めたくて、陣内とアジの共有をしたくて
身体を起こし黒い髪をロックする。
元々、セックスは人間の原始的な欲求だ。
このオトコの種が欲しい
このオンナに植え付けたい
種の保存を兼ね備えたDNAは今も根強くヒトのカラダのあちこちに息づいている。
ネバネバのアジは
既に陣内のアジがした。
キスひとつで骨盤の中味が驚くほど跳ね上がる。
背中に、腰に、触れる掌の些細な動きにも細胞をそばだてているのは
漏れなく、陣内から快感をもぎ取る為だ。
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