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「潔い良すぎるな、闇医者」
バカ笑いを終えてクソ代表ザルが無駄にイイだけの顔面に、無駄に煌めく薄ら笑いまで乗っけてきた。
「迷ってたらあっという間に悪い方向へ転じるわよ」
迷って決めることも大事だけど
今はそんな事やってる場合じゃない。
「随分、学習したんだな」
「……ほんと、アンタいいのは顔だけだわ」
「人にモノを頼む態度では、ないな?」
封筒を取り、中を見ながら笑う。
「ピチピチ、ねぇ?
……あるかなぁ、全部が色々と合致するようなの。
なぁ?闇医者」
だから、そんなフリもいらないんだってば。
「探してよ。
何処かにある、ピチピチの心臓、探して」
右心不全とか拒絶反応とか
一切合切何も起こらない心臓。
「探して」
悔しいが、私ではそんなことは出来ない。
昔、白石醫院でどうしてこんなにも脳死判定が出来る患者がたくさんいるんだろう、そう思っていた。
先生は、さあ?と笑っていたけど
それだけ、情報もネットワークも地下の地下まで根付いている証拠だ。
地下ともお上とも繋がってるなんて
よく考えたら、ここほど安全なところはないのかもしれない。
そりゃ、親戚一同が私なんかに遺産が渡る事を
ベリーベリーアングリーする訳だ。
「分かった、探してやる」
案外、簡単な返事だった。
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