ファイナルカルテ2

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涙が、流れていく。 タオルがかかったままで、陣内の顔は見えないけど きっと、喉からチン〇が出ているに違いない。 しかも、マウントスタイル。 よく格闘技なんかでお目にかかるような馬乗りスタイルだ。 陣内の喉から出ていない方のモノは 確実に私の喉に突き刺さっていた。 動かず ただ、ゆっくりと差し込まれて今に至る。 これは、きっと陣内をほったらかしにして 韓国なんかに出稼ぎに来てしまった私への ……御褒美? 「有馬さん……」 ため息を吐くように、私の名を呟いた陣内は 「すげ、気持ちよくて……も、デそう……」 更に、興奮の増した音を奏でる。 はや! 速すぎる! いやいや、それより、嫌だ! 昔の塊なんて、飲み込めないし! 「んーーーーーー! んー、ンンンン!」 無理だ、無理だぞ、無理なんだ! 「そんなに、喜ばないで…… ますますデそう」 う、ぉい! だすな! 間違っても出すんじゃねぇぇぇえ! 渾身のテレパシーを送りながら うん、うん、と蠢くと 逆効果を発揮するばかり。 「あーやば 締まる締まる、あー」 ごらぁ! 陳内! クソバカ者ぉっ! 「ふ、ぐ、えっ」 陣内はイキナリ私から抜け出た。 あまりのイキナリぶりに喉が逆に違和感を覚えたくらい。 直ぐにタオルが取り去られて そこに陣内が至極甘心(カンシン)した笑顔を見せた。 「有馬さん」 陣内がちゃんと私に触れたのは、これが初。 頭を撫で、額にバラバラかかった髪を掬う。 「どんだけオレに心配かけるんですか」 「ン、なぃ……」 「黙ってどっかいくとか、訳分かんないから」 「……め、」 「2度目はない、って、言いませんでしたか?」 陣内の掌が頬を包み、親指がそこをなん度も往復した。
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