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新しい擦り込みをわたしに埋め込んで
身体に“キュン”を覚えさせる。
乱暴に腰を掴む掌も
肌を鳴らすことも
そんなに強く擦って高まっていく感覚も
荒い息遣いと
そして、誰かが来るかもしれないところで
こんな大っぴらセックスをしていていることも全部が
キュン。
黒い獣が小さく咆吼した。
陣内の射精メカニズムが
驚くようなスピードで各所に伝達され
そして
放たれる。
全部を残らず出しきろうとするのと
一滴足りとも残さず吸い取ろうとするのは
本能だけど
もっと深くまで潜ってやろうとするのと
まだまだ離したくないと喰らいつくのは
想いの強さだ。
「あー、でちゃった……」
残念そうに呟いた陣内が
私にスリスリと頭を寄せる。
「大丈夫?有馬さん」
壊れるぐらいの衝撃を
我慢しろ、と言いながら与えてきたのはアンタでしょ。
よく言うよ、そんなこと……。
「どの口がそんなこと言ってんのよ……」
後ろを振り返ると
陳内がにゅるん、と滑り出てきた。
内腿に、ヌメヌメが絡み付いた陳内がぺちり、と、くっ付いて気持ち悪い。
だけどそんなことも関係なく
愛しいキスを交わすのは
まだまだ欲が足りないという、合図。
トイレは思い出深い場所で
まだまだ、それが増えそうな予感を持ちながら
陣内を味わった。
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