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「ほら、ちゃんと浸かって」
「明日の朝もちゃんと入るし、いい!」
大きなガラス張り、……またまたスケスケバスルーム。
だけど、向こうに見えるのは海だ。
一面の海。
シャワーだけで済まそうとする私を取り込み
タブに沈める陣内のやりたい事は分かっている。
だから、余計に遠慮したい。
「ちょ、じ」
「あー、突っ込み甲斐、あるわぁ」
「や、んっ」
ってぇあほか!
「あんたさ!なんなの!」
「え」
「あんたのコレ、なんなのっ!」
「いった、いったい、痛い!有馬さん」
「どこでもいつでも勃キングなんて、あんた何考えてる訳よ!!」
ぎゅう、と、根元を人差し指と親指の輪っかで締めあげてナカから抜き出した。
「ええい!忌々しい!」
「有馬さん、もっと丁寧に優しく扱ってください。
役に立たなくなったらショックでしょ?」
「ちょっとはお休みしてよ!」
「独身最後の夜ですよ?」
「は?!」
「ま、言い換えれば、明日からはもうやりたい放題のされたい放題ですけど」
「はぁ!??」
あんた、今でもやりたい放題じゃねぇのかっ!
陣内が至極真面目クソ腐り落ちた顔で私を覗き込んだ。
陣内の思惑通り。
私はこの黒き獣、陣内岳杜と明日の夕方
結婚する。
白石がこのモルディブに浮かぶ、とある島を、1週間まるまるレンタルしたのだ。
「もー、勘弁して……」
「そんな疲れた有馬さんをひぃひぃ云わせたい」
「ちょ、ちょ、ちょ!
や、やめっ
あーーーれーーーーぇぇえぇ」
誰だ……こいつに長期の休みを与えたヤツは……!
の、の、呪ってやる!!!
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