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内診台越しに相見(アイマミ)えたのは
興奮度500パーセントを超えたオレ
と
嬉しくなさそう度200パーセントぐらいの望絵さんの視線。
「嬉しくないの、望絵さん……」
何故か息が上がるオレ
を
物凄く蔑み、舐めるように見る望絵さんが口を開いた時
思いもかけない出来事が。
「終わったかー?」
「いやいや、恐れ入りました、あっはっは」
診察室の扉が開いて、バッチリ目が合ったのは
扉の方を向いてるオレと
香川先生
と
ブレイド
「は?」
「あ」
内診台の上で振り向いた望絵さん。
暫く無言の後
「なにやってんだ、お前ら……」
オレと望絵さんの画像を辿りながら
目が点になっていく香川先生と
「いやいや、香川先生
新婚さんですから、お医者さんごっこくらい……」
控えめに、ははは、と笑うブレイド。
その後すぐに望絵さんの叫び声が響き渡った。
きっと
今までここにきた重傷患者の誰よりもでかい叫び声だった。
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