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「あれ、なんか調子悪い?」
「悪くない」
「ふーん」
なんとなく口数の少ない望絵さん。
いつもなら、あーだ、こーだ、陣内だ、なんて言い出すんだけど。
「悪くないんだけどさ……
疲れた」
「そう、じゃあ帰って早く寝るか……
ってさ、望絵さん」
「ん?」
ガシ、と掴んだ両肩。
「ちょっとさ、診させてよ」
「……へ??」
「ほら、脱いで」
「え?」
「ほら、脱ぐ!」
「や、や、まっ、待って!」
エコーを引っ張り出して経膣プローブに
ゴムを被せる。
目の前でここまですれば、何をされるかくらい分かるでしょうよ。
「ほら、M開き」
「えー!何言ってんの!じんな」
「早くしろっての」
ダラリと垂らしたローションが床に糸を引く。
「望絵さんさ……
生理、きてないでしょ」
「なっ」
「卵が出るのも何時かちゃんと分かってるよ?オレ。
貴女のことなら……
早く脱いで。
ダメでしょ?違うとこにくっ付いてたり
邪魔なものがあったりしたら」
オレはめちゃめちゃ冷静だった。
ひょっとしたら、ひょっとする出来事が起こっているかもしれないんだ。
なのに、この落ち着きよう。
いったいいつからこんなに肝の座ったカッコイイ男になったわけ?
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