大事な思い出。

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「どうしたの?」 「え……日本語?」 泣いている私の手を握ってくれたのは、同い年ぐらいの男の子 ただ、目はブルーだったけど、日本語の発音とかは綺麗で違和感がない。 「迷子?」 「……家出して…でも帰りたくて…」 「帰り方わかんなくなったんだ……ママ!日本人の迷子!」 「あら……アナウンスかけてもらおうか?」 「違う。家出してきて帰り方わかんないって。」 「そう……住所言える?」 「はい……」 「じゃあ電話もできるかな?」 「……」 できるけど、きっと怒られる。 怖い……でも日本にも帰りたいけどおうちにも帰りたい。 「大丈夫。」 「え?」 男の子の目は大きいから 自分がどれだけ不安そうな顔をしているかが 瞳を通じて写っている。
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