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机は人数分だけ3つ。定員は3人という事なのか。くっついた机が凸マークのようで、椅子に座ると小さな固まりになる3人が滑稽だった。
「まずは、自己紹介といくか。」
「はい。えっと…じゃあ僕から。大野 修平、34歳、独身です。ここに来た理由は、営業部の課長と意見がぶつかって、結果、僕が盾突いた状況になってしまいまして…まあ、そんな感じです。よろしくお願いします。」
「ああ。よろしく。その営業部の話、あれだろ?大野君が結局正しかったんだろ?理不尽だな…。」
「はあ。ですよね…。」
もうひとりの社員に声をかける。
「じゃあ、君。」
「はい。青木 蓮、27歳、独身ですけど彼女います。俺の場合は、濡れ衣です。同期に嵌められました。出る杭は打てって事です。見積書の数字を改ざんされ、会社に不利益をもたらすように仕組まれて、それを救ったのは同期の奴って事になってます。他にもありますが、きっかけはその件だと。俺の場合そんな感じです。
よろしくお願いします。」
「ああ。よろしく。青木君もか、まったく理不尽だな。俺の話は聞いてるか?」
「はい。室長は、その…部長の逆鱗に触れたと…。」
「ぷっ。そうか、逆鱗にな。ハハハ。」
「し、室長?」
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