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俺が何を言うのかと机に身を乗り出す大野と青木が何だか、自分達を引き上げてくれる指導者を待ち望んでいたかのように思えて、俺は勝手に嬉しくなった。
「ふふっ、優秀な人材に会えて嬉しいよ。」
「えっ…?何言ってるんですか?室長。」
「大野さんはともかくも、俺…優秀じゃないですけど…。」
「青木。お前も優秀な人材だよ。俺はな、だてに年を食ってるわけじゃないぞ。素直に喜べ。」
「はあ。何か、室長のイメージが…。」
「何だよ。どんなイメージ何だよ。言え。」
「えっ…と、あの噂されている室長は、仕事が出来て気難しくて、怖いって…聞いていたので…。いや、全部、信じてたわけではないですよ。話してみないとわかりませんから。」
「すみません。僕も怖い人だと聞いていたので…。」
「で?実際、話してどうなんだ?」
「はい。怖くないです。さっきの言葉で…室長が俺の部下だと言ってくれた言葉で、室長の責任感の強さを感じました。」
「俺もです。こんな部署に飛ばされたのに全然腐ってなくて、すごいと思いました。」
「そうか。ありがとう。良かったよ。お前達と会えて。がっかりされないように頑張るよ。」
「「室長。よろしくお願いします。」」
「ああ。こちらこそ、よろしく頼むよ。」
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